モフィウス8はニキビ跡・クレーターに効果がある?仕組みや回数を医師が解説

「クレーター状のニキビ跡がなかなか改善しない」
「モフィウス8でニキビ跡はどこまで目立ちにくくできる?」
「自分のクレーターにもモフィウス8が合っているのか知りたい」

ニキビ跡には、凹みが残るクレーターだけでなく、赤みや色素沈着、盛り上がった瘢痕など複数のタイプがあります。

モフィウス8を含め、ニキビ跡の状態に合った治療を選択することで、目立ちにくくすることを目指せます。

この記事では、モフィウス8がニキビ跡にアプローチする仕組みやクレーターのタイプ別の考え方、必要な施術回数、照射設計について詳しく解説します。

モフィウス8のダウンタイムやデメリットについても要点を紹介しますので、施術を検討している方は参考にしてください。

美容医療の専門医が監修しています
田中 耕太郎

ノア美容クリニック 飯田橋院
院長 田中 耕太郎

糸リフトを中心に美容医療に従事。
2022年4月〜2026年3月現在までに、累計4,000件以上*の糸リフト施術を担当するなど、豊富な臨床経験を有する。
自然な仕上がりを重視したデザイン力と、痛みに配慮した丁寧かつ繊細な施術に定評があり、同業の医師や看護師からも厚い信頼を集めている。

* 2022年4月~2026年3月現在/田中院長の実績

クレーター状のニキビ跡にはモフィウス8が効果的

モフィウス8は、極細の針を皮膚へ挿入し、針先から高周波(RF)エネルギーを照射する治療です。

マイクロニードルによる刺激とRFによる熱作用を組み合わせ、皮膚内部の組織再構築(リモデリング)を促します。

ニキビによる強い炎症が真皮まで及ぶと、皮膚が十分に修復されず、クレーター状の凹みとして残ることがあります。

モフィウス8は、このようなクレーター状のニキビ跡に対して皮膚内部からアプローチし、凹凸や陰影を徐々に目立ちにくくすることを目指す治療です。

ニキビ跡の種類と治療

ニキビ跡は、皮膚に残っている症状によって大きく4つのタイプに分けられます。

タイプによって原因や適した治療が異なるため、まずは自分のニキビ跡がどれに当てはまるのかを確認してみましょう。

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ニキビ跡のタイプ特徴・原因主な治療法
萎縮性ニキビ跡(クレーター)ニキビの炎症によって真皮が損傷し、皮膚が凹んで残った状態。ローリング型・ボックスカー型・アイスピック型などに分けられる。モフィウス8、サブシジョン、TCA CROSSなど
炎症後紅斑ニキビの炎症後に赤色〜赤紫色の跡が残った状態。炎症後の血管の変化などが関係する。光治療、血管系レーザーなど
炎症後色素沈着炎症後にメラニンが増加し、茶色〜褐色の跡として残った状態。外用治療、ケミカルピーリング、光治療など
肥厚性瘢痕・ケロイドニキビの治癒過程で瘢痕組織が盛り上がった状態。赤み・かゆみ・痛みを伴うこともある。ステロイド治療など

まずは、それぞれの特徴とできる仕組み、主な治療方法を確認しましょう。 

凹みが残る「萎縮性ニキビ跡」

萎縮性ニキビ跡は、皮膚表面が凹み、いわゆる「クレーター」として残るニキビ跡です。

凹みの形によって、広くなだらかなローリング型、縁が比較的はっきりしたボックスカー型、細く深いアイスピック型などに分けられます。

ニキビによる炎症が真皮まで及ぶと、皮膚を支えているコラーゲンなどの組織が損傷します。

その後、組織が十分に修復されなかったり、瘢痕化によって皮膚が下方向へ引っ張られたりすることで、凹みとして残ります。

萎縮性ニキビ跡では凹みの形や深さに合わせて、以下の治療を検討します。

  • RFマイクロニードル治療のモフィウス8
  • ニキビ跡の皮膚癒着を剥離するサブシジョン
  • 高濃度のトリクロロ酢酸(TCA)を塗布するTCA CROSS など
田中医師

モフィウス8は、皮膚内部の組織再構築を促すため、萎縮性ニキビ跡には一定の効果が見込めます。
ただし、癒着の強いローリング型や深いアイスピック型などでは、モフィウス8だけでは十分な改善が難しい場合があるため、クレーターの状態に応じて治療を使い分けます。

赤みが残る「炎症後紅斑」

炎症後紅斑は、ニキビそのものは治っているものの、赤色〜赤紫色の跡が残っている状態です。

基本的には皮膚表面にクレーターのような凹みはなく、ニキビがあった部分の赤みが目立ちます。

ニキビによって炎症が起こると、その部分では血管が拡張するなどの変化が生じ、炎症が治まったあとも血管の拡張などが残ることで赤みが続くことがあります。

田中医師

炎症後紅斑では、赤みの程度や肌の状態に応じて、IPLなどの光治療や血管に反応するレーザーなどを検討します。

茶色く残る「炎症後色素沈着」

炎症後色素沈着は、ニキビが治ったあとに茶色〜褐色の跡が残っている状態です。

皮膚そのものが凹んでいるわけではなく、ニキビがあった部分に色が残って見えます。

ニキビによる炎症が皮膚への刺激となると、メラニンを作る細胞が活性化し、メラニンが過剰に生成されることがあります。

炎症が治まったあともメラニンが皮膚に残ることで、茶色いニキビ跡として目立つようになります。

田中医師

炎症後色素沈着は時間の経過とともに薄くなることもありますが、状態に応じてハイドロキノンやトレチノインなどの外用治療、ケミカルピーリング、光治療などを検討します。

盛り上がる「肥厚性瘢痕・ケロイド」

肥厚性瘢痕やケロイドは、ニキビがあった部分が平らに治らず、硬く盛り上がって残るタイプのニキビ跡です。

赤みやかゆみ、痛みを伴うこともあります。

ニキビによって傷ついた皮膚が修復される際には、コラーゲンなどの組織が作られます。

この修復反応が過剰になると瘢痕組織が厚く形成され、皮膚が盛り上がることがあります。

田中医師

肥厚性瘢痕やケロイドでは、状態に応じてステロイドの外用・貼付・局所注射などの治療を検討します。

モフィウス8が検討されるクレーターのタイプ

ローリング型

ローリング型は、直径が比較的大きく、広くなだらかに凹んでいるクレーターです。

凹みの縁がはっきりしていないため、肌表面が波打っているように見えます。

正面から見るよりも、斜めから光が当たったときに影ができて目立つことがあります。

ローリング型ができる原因のひとつが、ニキビの炎症後に皮膚の下へ形成される線維性の瘢痕です。

この瘢痕が皮膚の表面と深い組織をつなぐように形成されると、皮膚が内側へ引っ張られ、なだらかな凹みが生じます。

モフィウス8で真皮の構造を整えていくことで、ローリング型の凹凸や陰影を徐々に目立ちにくくすることを目指します。

ただし、皮膚を下方向へ引っ張る線維性組織による癒着が強い場合、真皮の再構築を促すだけでは十分に凹みが改善しないことがあります。

このようなケースでは、皮膚の下へ針などを挿入して癒着を切り離す「サブシジョン」を行ったうえで、モフィウス8などを組み合わせることもあります。

ボックスカー型

ボックスカー型は、円形や楕円形で、凹みの縁が比較的はっきりしているクレーターです。

皮膚が箱型に落ち込んだように見えることが特徴で、浅く広いものから、深くくっきりしたものまであります。

ニキビの強い炎症によって真皮のコラーゲンなどが損傷し、その部分が十分に修復されないまま瘢痕化すると、皮膚の一部が陥没してボックスカー型のクレーターが形成されます。

どの程度深い組織まで損傷したかによって、凹みの深さも異なります。

浅〜中等度のボックスカー型では、凹みの原因となっている真皮へマイクロニードルとRFによる刺激を加え、コラーゲンなどの再構築を促します。

凹んだ部分と周囲との高低差を徐々に目立ちにくくすることで、クレーターの縁に生じる陰影の軽減を目指します。

一方、深いボックスカー型では瘢痕が深部まで及んでいるため、モフィウス8だけでは十分な改善が難しい場合があります。

そのため、凹みの深さや大きさ、底面の状態を確認し、必要に応じてほかの治療を検討します。

アイスピック型

アイスピック型は、アイスピックで刺したような細く深い穴状のクレーターです。

皮膚表面から見ると小さな毛穴のように見えることもありますが、奥に向かって細く深く入り込んでいることが特徴です。

強い炎症によって毛穴周辺の組織が深い部分まで損傷すると、その部分が細い瘢痕として残り、アイスピック型のクレーターが形成されます。

そのため、表面の開口部が小さくても、瘢痕自体は深部まで及んでいる場合があります。

モフィウス8は針を挿入する深さを調整し、皮膚内部へRFを届けられるため、アイスピック型がほかのクレーターと混在している場合などには、肌全体の凹凸や周囲の真皮を整える目的で治療へ組み込むことがあります。

ただし、細く深いアイスピック型の場合、モフィウス8で周囲の組織再構築を促すだけでは十分な改善が難しいことがあります。

その場合は、高濃度のTCAを凹みの内部へ局所的に塗布し、瘢痕部分の再構築を促す「TCA CROSS」など、クレーターをひとつずつ狙う治療を検討します。

モフィウス8がニキビ跡にアプローチする仕組み

①マイクロニードルによる創傷治癒反応

皮膚には、傷ついた組織を修復しようとする「創傷治癒」という働きがあります。

モフィウス8では、極細の針を皮膚へ挿入して真皮などの組織に微細な損傷を作り、この創傷治癒反応を促します。

クレーター状のニキビ跡では、過去の炎症によって真皮の構造が変化しているため、こうした皮膚本来の修復反応を利用して組織の再構築を促します。

②RFによる熱作用で真皮をリモデリング

モフィウス8は、針を刺すだけではなく、皮膚へ挿入した針先から高周波(RF)を照射できることが特徴です。

RFとは、高周波の電気エネルギーによって組織に熱を発生させる仕組みで、皮膚表面だけではなく設定した深さの組織へ直接熱を加えます。

RFによる熱刺激を受けると、組織の収縮が起こるとともに、その後の修復過程でコラーゲンなどの再構築が進みます。

このように、皮膚内部の組織が作り替えられていく過程を「リモデリング」といいます。

③コラーゲンなどの再構築を促す

モフィウス8を照射したあとも、皮膚内部では組織の修復が続きます。

創傷治癒反応やRFによる熱刺激をきっかけにコラーゲンなどの再構築が進み、クレーターによる凹凸や陰影を徐々に目立ちにくくすることを目指します。

ただし、施術直後にすべてのクレーターがなくなるわけではありません。

皮膚内部の再構築には時間がかかるため、数週間〜数ヶ月かけて変化を確認していきます。

【ニキビ跡治療】モフィウス8を使用する4つのポイント

クレーターの深さに合わせて照射深度を調整する

クレーターの深さはそれぞれ異なり、同じ頬の中でも浅い凹みと深い凹みが混在していることがあります。

モフィウス8の治療効果は、針を挿入する深さだけで決まるものではありません。

RFの出力によっても、組織へ加わる熱の程度は変化します。

高出力で照射すれば高い効果が得られるとは限らず、過度な熱刺激は赤みや炎症、色素沈着などのリスクにもつながります。

クレーターの深さや皮膚の厚み、施術部位、肌の状態などを確認しながら、深度とRF出力を組み合わせて調整することが重要です。

部位ごとの皮膚・脂肪の厚みを考慮する

顔は、額・こめかみ・頬・鼻周囲など、部位によって皮膚や皮下脂肪の厚みが異なります。

そのため、顔全体へ同じ深さ・同じ出力で照射するのではなく、クレーターの深さだけでなく、その部位の皮膚や皮下組織の状態も考慮して設定を調整します。

特に脂肪が少ない部位では、必要以上に深く照射すると治療したい瘢痕よりも深い組織へ熱が加わる可能性があります。

モフィウス8は深い層までRFを届けられる機器だからこそ「どこまで深く照射できるか」ではなく「どの層を治療する必要があるか」を考えることが大切です。

ニキビ跡に合わせた照射設定が必要になる

モフィウス8はニキビ跡治療のほかにたるみ治療にも使われますが、それぞれ照射目的が異なります。

ニキビ跡治療ではクレーターの原因となっている瘢痕が存在する層を狙うのに対し、たるみ治療では目的に応じて皮下組織まで熱を加えることがあります。

そのため、たるみ治療と同じ設定で照射するのではなく、ニキビ跡の形や深さに合わせて照射深度やRF出力を設定することが重要です。

モフィウス8によるニキビ跡治療は何回必要?

複数回の治療を検討することが多い

クレーター状のニキビ跡は、ニキビの炎症によって真皮などが損傷し、瘢痕として残った状態です。

1回の施術でも肌の変化を感じる場合はありますが、深さのあるクレーターや広範囲にニキビ跡がある場合などでは、複数回の施術を重ねながら改善を目指します。

また、得られる変化には個人差があります。

浅いクレーターが中心の方と、深いボックスカー型やアイスピック型が多数ある方では、必要となる治療内容も異なります。

クレーターの深さや数だけでなく、瘢痕のタイプ、癒着の有無、肌質、照射設定、どの程度の改善を希望するかなどを踏まえて治療計画を立てていきましょう。

施術間隔をあけてリモデリングを待つ

モフィウス8は施術後も皮膚内部の再構築が徐々に進むため、一定の間隔をあけて変化を確認しながら次の施術を検討します。

短期間に何度も照射すれば早く改善するわけではありません。

赤みや炎症などが残っている場合には、十分に肌が回復してから次の施術を行う必要があります。

治療間隔は照射設定や肌の回復状態などによって異なるため、診察を受けながら次回の施術時期を決めましょう。

モフィウス8とニキビ跡に関するよくある質問

Q.モフィウス8でニキビ跡のクレーターは完全に消えますか?

モフィウス8は、ニキビ跡のクレーターを完全に消すことを保証する治療ではありません。

どの程度目立ちにくくできるかは、クレーターの形や深さ、数、癒着の有無などによって異なります。

特に深いアイスピック型や癒着の強いローリング型では、モフィウス8単独では十分な改善が難しい場合があるため、状態に応じてほかの治療を組み合わせます。

Q.モフィウス8によるニキビ跡の変化はいつから現れる?

モフィウス8によるニキビ跡の変化は、施術直後に完成するものではありません。

皮膚内部の再構築には時間がかかるため、数週間〜数ヶ月かけてクレーターの凹凸や陰影の変化を確認していきます。

また、施術直後は腫れによって一時的に凹凸が浅く見えることがあります。

腫れによる変化と治療による変化を区別するためにも、一定期間経過を確認することが大切です。

Q.モフィウス8によるニキビ跡治療の効果はどのくらい続く?

モフィウス8によるニキビ跡治療では、皮膚内部のリモデリングによってクレーターを目立ちにくくすることを目指すため、一定期間が経過したからといって、改善したクレーターが突然元の状態へ戻るわけではありません。

ただし、治療後の肌も加齢や紫外線などによる影響を受け続けます。

また、新しいニキビができて強い炎症を繰り返せば、新たなクレーターが形成される可能性もあるため、ニキビ跡治療と並行して新しいニキビを予防しましょう。

田中医師

炎症性のニキビが繰り返しできている場合は、クレーター治療だけでなく、まずニキビそのものの治療についても医師へご相談ください。

ニキビ跡が気になる方はノア美容クリニックへご相談ください

ニキビ跡には、クレーター・赤み・色素沈着・盛り上がった瘢痕など複数のタイプがあり、それぞれ適した治療方法は異なります。

さらに、クレーター状のニキビ跡もローリング型・ボックスカー型・アイスピック型などに分けられ、形や深さ、癒着の有無によって必要なアプローチが変わります。

当院では、クレーターの形や深さ、癒着の有無、施術部位の皮膚や皮下組織の状態などを確認したうえで、モフィウス8の適応や照射方法を検討します。

また、クレーターの状態によっては、モフィウス8単独での改善が難しい場合もあります。

ひとつの治療方法にこだわるのではなく、ニキビ跡の状態に応じて適した治療をご提案します。

「自分のニキビ跡にモフィウス8は合っている?」「クレーターには何回くらい治療が必要?」と気になっている方は、まずはニキビ跡の種類や状態を確認するために当院の医師にご相談ください。